はじめに | |
日本の発酵食品の「母」、それが麹です。 しょうゆ、みそ、酢、日本酒……すべて麹の力なしに作ることができません。 おばあちゃんが台所に立っていた時代は、どこのうちでも漬け物やみそを、当たり前のように手作りしていました。麹はいつも台所にあって、なくなったら近所のお店で買ってくる......、それほど身近なものだったのです。 お店でなんでも売っている便利な時代になってから、町の麹屋はぽつん、ぽつんと姿を消していきました。 さて、21世紀に入り、麹のことなど知らない人がほとんどになったとき、大分県の300年続く老舗の麹屋の女将が「これではいけない!」と思い立ちます。 そしてその思いは、麹をもっともっと食べたたいと思っていた私たちの体に迎えられ、今や麹は大ブームに。 しかも、麹の持つ発酵パワーが見直され、食べ物をなんでもおいしくするうま味がある、体の免疫力を上げる有効成分が豊富だと、大注目されています。 この本では、麹を毎日取り入れる方法として、「塩麹」「麹納豆」「酒粕」の3種類をご紹介します。 まず、一度作って食べてみてください。 体がほっとして喜ぶのを、きっと実感できるはずです。 |